競争地位戦略_1

本日は競争地位戦略について勉強していきたいと思います。

 

競争地位戦略はコトラーさん(経営学者)が提案した理論で、業界におけるマーケットシェアに応じて企業を4つに分類することで、それぞれの位置に応じた企業の戦略目標の定石がわかるというものです。

 

4つの分類は以下のとおりです。

①リーダー     ・・・最大のマーケットシェアの企業。

②チャレンジャー  ・・・業界で2、3番手に位置する大企業。

③フォロワー    ・・・業界上位の企業

④ニッチャー    ・・・業界上位ではない企業

ハンバーガーショップでいうと、リーダーがマクドナルド、チャレンジャーがモスバーガー、フォロワーがロッテリアファーストキッチン、ニッチャーは、トランプ大統領が来日した際にハンバーガーを提供したお店などでしょうか。

 

リーダーがとるべき戦略には以下の4つがあります。

①周辺需要拡大

リーダー企業は市場全体の規模が拡大すればもっとも得をするので、積極的に市場の拡大(新規ユーザの獲得、使用量の増加など)をする必要があります。

ハンバーガーといえば昼ご飯のイメージですが、朝マック、夜マックなどハンバーガーショップで食事する機会を増やすような働きかけをマクドナルドが行っているのは周辺需要拡大を狙った戦略かと思います。

 

②同質化

同質化とは他社と同じような戦略をとることです。同じことをした場合には経営資源の大きいほうが優位であるため、シェア下位の企業が斬新な商品を開発した際などに同様の商品を開発して提供することでしゃえの維持をはかります。

モスバーガーといえば、ライスバーガーですが、マクドナルドもごはんバーガーなるものを商品として提供することで同質化戦略を行っているのではないでしょうか。

 

③非価格対応

業界トップのリーダーが値引きをすると競合他社もそれに追随する可能性が高く、結果的に業界全体が低価格のために利益が低くなり、最大シェアをもつリーダー企業がいちばんダメージを受けることになります。そのためリーダは安易な値下げをしてはいけないというのが非価格対応です。

消費者として値引きはありがたいですが、絶対的なリーダーがいるような市場では価格競争が起きにくそうです。

 

④最適シェアの維持

市場シェアをとりすぎると、独占禁止法に抵触します。また、ある程度の水準を超えて成長しようとすると、市場シェアの拡大には多大なコストがかかり利益率が下がることがあるため、最適なシェアの維持が必要となります。

全方位で他社の模倣をしてメニューを増やしていくなどすると、オペレーションの手間や材料の無駄が多くなりますし、あまりハンバーガーを食さない老人を顧客として獲得しようとすると宣伝費用等がかかりコストが高くなるといった感じでしょうか。

 

リーダー以外の戦略についてはまた次回。